ヘルメスソース/株式会社石見食品工業所
受け継ぐレシピは一子相伝!愛情たっぷりヘルメスソース
大阪市東住吉区
入手するのに3ヵ月待ちも!大人気のソース
たこ焼き、お好み焼きに串カツ。大阪のソウルフードとも言える“コナモン”に無くてはならないソース。
数あるソースの中でも特に入手困難、「幻のソース」ともいわれる「ヘルメスソース」の工場に伺いました!
製造されているのは、大阪市東住吉区にある株式会社石見食品工業所さん。
その日のうちにビン詰めまで
およそ750Lのタンクで、毎日各種ヘルメスソースが生まれます。
本日はとんかつソースの日。
このタンクは蒸気で温めるので、その日の気温などによって微妙な温度調整が必要なんです!
朝から仕込み、その日のうちにビン詰めまで。大量に生産はできないため、おのずと1日に出来上がる量は限られてしまいます。
毎日食べても飽きないソース
砂糖、塩、玉ねぎに人参などなど。色々な材料を坂井社長自らタンクの中に入れていきます。
材料にももちろんこだわりが。創業以来、砂糖は種子島産、さらに数種の国産の糖蜜を加えます。
数種の砂糖を使うことが、ヘルメスソース独特の甘みの秘密だそう。
玉ねぎも粉末やペーストをそれぞれの特徴を生かすために使い分けています。
ちなみにウスターソースは、仕込みから瓶詰までに約2週間の熟成が必要。
坂井社長によると、「とんかつソースは味を楽しむ。ウスターソースは香りを楽しむ」ものだそう。
名言いただきました!
代々伝わる秘伝のレシピ
さて、ヘルメスソースの味の決め手とも言えるスパイス。実はスパイスの調合は工場の一角にある調合室で行われています。
もちろん中の取材はNG。このスパイスのレシピは代々社長のみが知る、まさに一子相伝、極秘のレシピです!
坂井社長は毎朝その日に使用するスパイスをひとり黙々と調合されています。
いよいよ完成です
秘伝のスパイスを2回に分けてタンクの中へ。
スパイスを投入した途端、あのソースのおいしい香りが工場内に充満します!
その後、とんかつソースのとろみとなるでんぷんを注げば間もなく完成です!
ソースを煮込む温度は94度!
蒸気の加減を調節してぴったり~。さすがの職人技ですね。
そしてついにヘルメスとんかつソースが完成!
次はビンに詰めていきます!
皆さんの息もピッタリ
ビンに気泡が入らないよう、特別に設計された充填機で丁寧に作業を行います。
ちなみにビン詰めを担当されているのは坂井社長のお母さま。
PET容器もある時代、あえてビンにこだわるのも、PET容器よりもビンの方が気密性が高いから。
ヘルメスソースの風味を損なわないようにここにもこだわりが。
最後にラベルも1本1本手作業で張り付けていきます。このラベルデザインも素敵ですよね!
「HERMES ヘルメスソース」は、坂井社長の祖父にあたる創業者・坂井一男氏によって昭和10年に商標登録されています。
名前の由来は、ギリシャ神話に登場する神々の使者で商業の神様から命名。TRADE MARKはヘルメスが持つ「カドゥケウスの杖」 だそうです。
創業以来、製造方法やレシピだけでなく、ソースへの愛情とこだわりをも引き継ぐ坂井社長とスタッフの皆さん。
最後に坂井社長におススメの食べ方を伺いしました!
豚まんにヘルメスウスターソースの組み合わせが絶品だそうです~。
株式会社石見食品工業所のみなさん、本日はありがとうございました!