食べるうつわ/木村アルミ箔
ゴミにならず、とってもエコ。「食べるうつわ」って?
大阪市生野区
お弁当の名わき役おかずカップ
頂きます!お弁当を開けると、緑色のカップ。皆さん一度どころか何度も目にした事がありますよね!?そうそう、お惣菜が乗っているあれですよ!あれ!おかずが多すぎて、お弁当の中で肩身狭そうになっているカップです。使用したらすぐ廃棄される勿体無いやつです・・・。
ゴミにならず、とってもエコ。「食べるうつわ」って?
そんな、お弁当には無くてはならない存在「カップ」の革命児、「食べるうつわ」。皆さんご存知でしょうか??カップなんですよ。けど少し違う。何が違うって「海苔」なんです!海苔!「おぼろ昆布」もあれば、「かつお」もある。
もうお分かりかと思いますが、カップ自体を食べる事が出来るんです!
便利ですよね、だっておかずと一緒に食べる事が出来る!ゴミ出ないしエコ。めっちゃエコ。考えた企業さん、絶対地球に優しい!
で、思ったんですよ。そんな大阪にある地球に優しい企業に会ってみたい!
木村アルミ箔さまへお邪魔しました!
という訳で、今回SUISUIメンバーは「食べるうつわ」の製造メーカーでもある大阪市生野区、南巽にある「木村アルミ箔」さんにお邪魔しました!南巽駅から歩いてすぐ、歴史ある巽神社の鳥居すぐ横にあるのが木村アルミ箔さん。ここが地球に優しい企業か・・・。ドキドキ。担当の山路さんに案内されて3階へ。
すると、応接室には大きなショーケース。中を見てみると・・そうそう、これこれ!BBQで使用する、大小様々なお皿やミニカップなど、お馴染みのアルミ製品がずらり!ちなみにこれ、全て1枚のアルミシートから製造されてるそう。
大阪ならではのジョーク?高級ボールにアルミ箔。
ん??丸い。これ・・野球ボール??何で野球ボールにアルミを巻いているの?ジョーク?
さすが大阪の企業様。ご冗談が・・・えっ??そうなんですか??
「皮を乾燥による劣化を防ぐ為」なんですね。ふむふむなるほど。きちんと意味があったんですね。知らなかった!
早速本題を伺ってみました!
木村アルミ箔さんは1930年。銀箔、アルミ箔を取り扱う専門問屋「木村商店」として創業。先ほどの食品包装用のアルミ箔を日本で初めて扱った「銀紙屋」さんとして知られていたそうです。時代の流れと共に、利用者のニーズも変化。そこでアルミ箔の成型技術を活かし、新しい商品を企画、開発されたそうです。
例えば代表的なものはこれ・・アルミは加熱出来ませんよね?電子レンジで加熱すると燃えますよね??危険です。火災になる。そこでいち早く、フィルム製に着手されたそうです。ちなみに某コンビニのお弁当に使われているフィルムカップは木村アルミ箔製。
よそとはちゃう事を!利用者の目線で誕生した世の中にない可食容器
木村アルミ箔さん、これだけでは終わりません。他者との差別化、話題性になる物を・・
創業時からの社訓「よそとちゃうことせなあかん」という思いで、社内で議論を何度も重ねて誕生したのが・・・
そう!「食べれるうつわシリーズ」!ありそうでなかったこの商品は主婦を中心に非常に話題となりました。是非、製造方法についても聞いてみたい!
「一番美味しいのは●●産ですよねぇ。歯ざわりが違います!いやぁ、もちろん大阪産も美味しいですよ。他との違いはですね・・」海苔カップの誕生秘話から脱線、海苔について熱く語り始める山路さん。語ります。もはや海苔屋さんに取材している様。
山路さんに案内されて、いよいよ工場へ。
木村アルミ箔さん工場へ潜入!
綺麗に整理整頓された空間には大きな機械が複数。リズムよく音を鳴らしながら稼働でしています。最初はこれ。フィルムの形を抜く機械ですね。単調に見えて、よく見るとロスが出ない様に、ミリ単位で調整。ギリギリを抜いて行く・・・凄い!これぞ職人技。素晴らしい!
奥の部屋に入ると、先ほどより小型の機械がドスンドスンと何かを型抜いています。
近寄ると・・食べるうつわ!リズムよく海苔カップが製造されています。
こちらは円形に型抜かれた「海苔シート」。茶色いシートは「味付け海苔」と「焼き海苔」がくっつかないようにする物。円形に型抜かれた海苔シートを・・
専用の金型を使用し、加熱しながらプレス。カップ型に成型します!
その日の天候や湿気で細かな調整も必要との事。シンプルだけに奥が深いですね。
製造だけでなく、梱包も一つ一つ手作業で行れています。
平成20年に誕生した可食容器「食べられるうつわシリーズ」。海苔の弱点の一つ、湿気対策や耐久性の改善も進めながら、今後は海苔やかつおだけでなく、新しい食材にもチャレンジしていくとの事。どんな食材がカップになるのか楽しみですね!!
木村アルミ箔さん本日はありがとうございました!