金野タオル
日本のタオルのはじまり! 伝統技術と最新機器で織りあげる「泉州タオル」
泉佐野市
日本二大タオルをご存知ですか?
愛媛県「今治タオル」、そして大阪「泉州タオル」です。
今回はそんな日本二大タオル産地の一つ、大阪府泉佐野市で「泉州タオル」を製造している金野タオルさんに伺い、工場見学をしてきました!
工場内にはいくつかの部門があります。まずは製織部門から見学していきましょう。
最新鋭の織機で織る歴史あるタオル
ここはタオルを織りあげる部門で、たくさんの種類の糸を使って多種多様なタオルを生産しています。
大きなビームに巻かれた糸が、最新鋭の織機でタオルに変わっていく様子は圧巻!!!!
泉州タオルの特徴は「後晒し」とよばれるもので、製織のあとにその工程が入ります。タオルに使う綿糸は、綿糸自体には強度がなく、タオル織機で織るためにノリを付けて強さを増します。そのため、織りあがったばかりのタオル地は吸水性が悪いのですが、泉州タオルは「さらし」の工程を織ったあとに行うので、ノリや綿糸の不純物が洗い流され、最初から吸水性のよいタオルとなります。
細かいところまで丁寧なこだわり
織りあがったタオルは反物状になっているので、ここではその左右の端を縫製しています。
その端の部分を「耳」というそうです。金野タオルさんでは強度と美しさのためにできる限りパイル側を縫製するようこだわっていて、ずれないようにスタッフの方がタオルを持ってミシンをかけていきます。耳の縫製ができたタオルがどんどん折り重なっていく様子がおもしろい!!!!
機械化と手作業を使い分け、多様なタオルを生み出す
長いままの状態だったタオルを1枚ずつに裁断していき、「ヘム」と呼ばれるタオルの上下の端を縫製していく部門です。自動ヘム機と呼ばれるものがあり、裁断、ネームの取り付け、縫製まで機械が自動で行ってくれます。しかし、近年商品の多様化が進んでいるそうで、自動ヘム機では縫製できない商品が増し、金野タオルさんでは、手縫い縫製に力をいれるようになっているそうです。
そして最後に仕上げ部門で最終のチェックを行います。
バスタオルは1枚につき2人、フェイスタオルは1人の厳しい目でチェックされています。
長い歴史と最先端の設備が生み出す泉州タオル
日本のタオル産業発祥の地として百三十年以上の歴史を持っている泉州タオルですが、金野タオルさんでは最先端の機械などを取り入れながら、「タオルマフラー」や「のびるタオル」などタオルの可能性をどんどん広げていらっしゃいました。また、綿糸を織る際に使用するノリも、環境のことを考え、化学系ではなく、天然のノリを使用するなど泉州タオルが長く愛され続けるための工夫をあちこちで感じることが出来ました。
金野タオルさん、今回はありがとうございました。